ツイッター

最新情報チェック

交通事故の慰謝料|骨折の相場|計算のカギは通院日数と後遺障害等級

イメージ画像

交通事故の慰謝料|骨折の相場|計算のカギは通院日数と後遺障害等級

イメージ画像

交通事故の慰謝料、骨折でいくらもらえるのかを徹底解説します。

慰謝料を考える時には「骨折した結果身体にどんな影響が残ったか」がポイントです。

骨折で受けとれる慰謝料を調べてみましょう。

骨折|慰謝料に相場はある?

骨折でもらえる2つの慰謝料

骨折した場合の慰謝料は大きく2つに分けられます。

① 入通院慰謝料

骨折による入院・通院に対する精神的苦痛への金銭的補償です。

おそらくこの「入通院慰謝料」は、骨折した人全員に該当するでしょう。

② 後遺障害慰謝料

骨折の治療を続けた結果、完治とならず、身体に後遺障害が残ったという精神的苦痛への金銭的補償です。

骨折による後遺障害はいくつかありますが、骨折した骨がきちんとくっつかないということも後遺障害に当たる場合がありますし、骨折箇所が治っても骨折したことで周囲の組織・神経が傷つき治らないというような後遺障害もありえます。

交通事故慰謝料の3基準

入通院慰謝料後遺障害慰謝料には、それぞれ3つの基準があります。

その基準によって、同じ怪我でも慰謝料の金額が変わってきます。

まずは骨折をした人全員に関係する入通院慰謝料をみていきましょう。

▼後遺障害慰謝料を知りたい人は、記事の後半をお役立てくださいね。

自賠責保険の基準

入院日数 × 4200円 + 通院期間(実治療日数 × 2) × 4200円

あるいは

入院日数 × 4200円 + 通院期間 × 4200円

通院期間については少ない方が採用されます。

例で考えてみましょう。

<例>

  • 入院期間:2ヶ月(60日)
  • 通院期間:6ヶ月(180日)
  • 実治療日数:100日

実治療日数を2倍すると200日になりますが、実治療日数<通院期間となりますね。

この場合は計算式に採用する通院期間は少ない方の200日です。

<例>

一方、実治療日数が150日だったとしましょう。

実治療日数の150日を2倍すると300日となり、入通院期間8ヶ月(240日)の方が短くなりますね。

この場合は、少ない方の入通院期間240日を計算式に使うことになります。

任意保険の基準

以前は、統一された基準があり、一般にも公開されていました。

現在は各保険会社により異なり、非公開とされています。

これまでの「旧任意保険支払基準による入通院慰謝料」を参考にしている傾向にはあるようです。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

弁護士基準

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

「入院」と「通院」の交わるところが入通院慰謝料の金額となります。

<例>入院2ヶ月・通院6ヶ月→181万円となります。

後遺障害認定されると慰謝料は増額

後遺障害に認定されると、入通院慰謝料とは別に後遺障害慰謝料を請求することができます。

請求できる費目が増えるので、後遺障害に認定されると最終的に受けとるトータルのお金は増額します。

後遺障害は1~14級の後遺障害等級に分かれており、数字が小さいほど後遺障害の程度は重いとされています。

そして後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害等級ごとに基準額が定められています。

何級で認定されるかも慰謝料を左右する重要ポイントなのです。

通院日数が少ないと慰謝料は減る?

このような話を耳にして、通院日数が少ないと慰謝料は減ると心配な方もいるようです。

弁護士や裁判所が準拠する基準が書かれている書籍によると

通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度をふまえ実通院日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることもある。

このように書かれているようです。

しかし、これはあくまで「こともある」という可能性に過ぎません。

骨折は、経過観察をしながらの治療になることも多いでしょう。

事実として「3.5倍で計算する」というルールはありますが、医師の指示を受けて一生懸命に治療に専念していれば、そこまで心配する必要はありませんよ。

骨折|症状・診断方法・治療など基本情報

ここからは身体の各骨折について基本情報をまとめています。

骨折の基礎知識

骨にひびが入ったり折れたりすることを骨折と言います。

影響は周囲の組織(神経や血管)が傷つくこともありえます。

腕や足、手指などの骨折で痛みが強い場合は、氷で冷やしたり、鎮痛剤で痛みを和らげることも有効です。

医療機関を受診した時は、痛みなどは我慢せずに正確に伝えるようにしましょう!

症状

痛みのほかにも

  • 腫れ
  • ゆがみ、変形
  • 変色、あざ
  • 動かしづらい
  • しびれている、異常な感覚

このような症状の傾向があります。

しかし、骨折箇所によって症状は様々ですし、個人差もあるでしょう。

気になることは医師に相談しておきましょう。

診断方法

X線検査は、骨折の診断で基本的に最初に行われる検査方法です。

そして、CTやMRIはX線検査では異常が確認できない時や、より詳細な骨折の画像を確認したいときに使われます。

治療の基本方針①整復と固定

基本方針は折れてしまった骨を元の位置に戻すこと(整復)固定することです。

骨にはくっつこうとする性質があるためです。

整復方法は、医師の手をつかって整復する「徒手整復」と、けん引装置で正しい位置に戻す「けん引による整復」の2つがあります。

固定は、ギプスを使ったり、そえ木をつかう方法があります。そえ木固定とは、石膏・グラスファイバーなどでできた板のことで、受傷部位にあててテープなどで固定します。

患部のはれがひくまでの初期治療によく用いられているようです。

治療の基本方針②手術による固定

骨折部位によっては、手術によって整復・固定をしなくてはいけません。

金属ピン・プレート・ワイヤー・スクリューなどを用いて固定します。

また、開放骨折や粉砕骨折、関節部の骨折等では創外固定と言われる固定法もとられます。

皮膚の外で固定する方法になります。

骨折|後遺障害等級と後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料は、1級から14級までの後遺障害等級によって一定の基準が定められています。

そして、各等級の後遺障害慰謝料は、3つの基準によって金額が異なっています。

下表にまとめましたので、ご確認ください。

後遺障害慰謝料の3基準
等級 弁護士基準 任意保険基準※1 自賠責基準
1 2,800 1,300 1,100
2 2,370 1,120 958
3 1,990 950 829
4 1,670 800 712
5 1,400 700 599
6 1,180 600 498
7 1,000 500 409
8 830 400 324
9 690 300 245
10 550 200 187
11 420 150 135
12 290 100 93
13 180 60 57
14 110 40 32

※1 旧任意保険支払基準を参照、現在は保険各社が独自に設定

※2 慰謝料の単位は万円

つまり、後遺障害慰謝料を計算する時に重要なことは

  1. ① 後遺障害等級は何級か
  2. ② 何基準で計算するか

ということで、この2つに注目しなくてはいけません。

次に、主な骨折の該当しうる後遺障害等級をまとめました。

部位別になっていますので、チェックしてみてください。

頭部・頸部の骨折①頭がい骨骨折

頭がい骨骨折は、軽傷な場合もありますが、重症の場合、非常に重篤な後遺障害が残る恐れがあります。

脳損傷(脳内出血・脳挫傷)が起こっている場合は、特に注意が必要です。

損傷の程度によっては意識を消失することもあり、仕事への影響は大きいでしょう。

休業損害等の対象にも充分なりえますし、後遺障害の程度によっては将来介護費が請求できる場合もあります。

頭がい骨骨折に伴う後遺障害として考えられる診断名は次の通りです。

考えられる診断名
  • 高次脳機能障害
  • 麻痺
  • 感覚障害
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
高次脳機能障害 別表第11級、別表第12級、3級、5級、7級、9級、12級、14
四肢 麻痺 別表第11級、別表第12級、3級、5級、7級、9級、12
感覚器官
(目・耳)
視力障害 1級~13
目の調節機能障害 11級、12
眼球・まぶたの運動障害 10級~13
視野障害 9級、13
聴力障害 4級~14
耳鳴り 12級、14
失調・めまい・平衡機能障害 3級~14

頭部・頸部の骨折②頸椎圧迫骨折

頸椎というのは、簡単に言うと首の骨のことです。

頸椎の後方にある「頚髄」まで損傷がおよぶと、より重大な症状になってしまいます。

頸椎圧迫骨折は、骨のずれの程度によっては手術をせずに固定することで骨がくっつくのを待つことになります。

ずれが大きい場合、脊髄を圧迫している場合は、骨折観血的手術によってネジを使って骨折部を固定・癒合を待ちます。

頸椎圧迫骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 脊椎の変形
  • 首の可動域が制限
  • 麻痺
  • しびれ、痛み(神経症状)
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
脊椎 変形 6級、8級、11
可動域制限(運動障害) 6級、8
四肢 麻痺 別表第11級、別表第12級、3級、5級、7級、9級、12
神経症状 12級、14

胸の骨折:鎖骨骨折

鎖骨骨折は、手術をする場合・しない場合に分かれます。

鎖骨のずれが小さい場合は、鎖骨バンドや三角巾などで骨折部を固定し、骨がくっつくのを待ちます。おおよそ4週間から12週間ほどかかることが一般的だそうで、仕事の内容によっては休業の必要性も考えられます。

手術傾向があるのは、骨のずれが大きい場合や、粉砕骨折・開放骨折等の場合です。

ワイヤーやプレート、ネジを使って内側から固定し、骨をくっつけます。

鎖骨骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 肩の可動域が制限
  • 変形、偽関節が残った
  • しびれ、痛み
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
可動域制限(運動障害) 8級、10級、12
鎖骨 変形、偽関節 12
神経症状 12級、14

変形というのは、裸体で確認できる程度の変形を言います。

X線検査で変形が確認できた、という状態は該当しません。

偽関節とは、骨がうまくくっつかずに、実際には関節ではないところが関節のようになってしまうことをいいます。

背中の骨折:胸椎圧迫骨折

胸椎は背骨を構成する骨(脊柱)のひとつです。交通事故など外部からの強い圧力を受けて、押しつぶされた状態になり骨折することで胸椎圧迫骨折はおこりえます。

骨折の程度によって、保存や薬物療法、手術など治療法が異なるようです。

いずれにせよ安静にすることが第一で、痛み自体は2週間から4週間程度で緩和するそうです。

手術や入院が必要になるので、交通事故直後から仕事に復帰するのは避けたほうがよいでしょう。

胸椎圧迫骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 脊柱の変形、運動障害
  • 荷重機能障害
  • 膀胱の機能障害
  • 麻痺
  • しびれ、痛み(神経症状)
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
脊柱 変形 6級、8級、11
運動障害 6級、8
荷重機能障害 6級相当、8級相当
膀胱 機能障害 9級、11
神経症状 12級、14
四肢 麻痺 別表第11級、別表第12級、3級、5級、7級、9級、12

荷重機能障害とは、自分の力だけで身体を支えることが困難になった状態を言います。

自賠責の後遺障害等級表(自動車損害賠償保障法施行令別表第2)には明記されていませんが、その障害の程度によって、6級や8級に相当すると認定される可能性があります。

麻痺については、別表第1の1級・別表第1の2級という生命の維持に介護が前提である後遺障害等級に該当することもありえます。骨折が神経(脊髄)に影響すると、全身の様々な症状が考えられます。

腕・手の骨折①上腕骨骨折

上腕(二の腕)骨折では、上腕を動かさないように固定する保存療法が多いようです。

痛みや腫れの様子をみつつ、手指の運動は積極的に行われるそうです。

骨のずれの程度によっては、プレートを入れたり、髄内釘を打つなどの手術となります。

肘に近い部分は神経や血管が多く集まっているので、腫れが強い場合、血流障害が起こる可能性があります。

その結果、フォルクマン拘縮といい手指が変形して固まってしまう障害が残る場合も考えられます。

上腕骨骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 腕を失ってしまう(欠損障害)
  • 腕が動かせない、動かしづらい(機能障害)
  • 形が変わった(変形障害)
  • しびれ、痛み(神経症状)
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
肩・ひじ・手 欠損 4級、5
機能障害 5級、6級、8級、10級、12
変形障害 7級、8級、12
神経症状 12級、14

※片手・両手に残った症状により等級は異なる

腕には、肩・ひじ・手首の3つの関節があります。

上腕骨骨折による障害がどの部分にまで及ぶか、また、両方の腕か片方の腕かで後遺障害等級は変わります。

腕・手の骨折②手首骨折

手首の骨折は交通事故でも発生しやすい怪我といわれています。

  • 尺骨遠位端骨折
  • 遠尺骨遠位端骨折
  • 舟状骨骨折
  • 手根骨骨折

などの診断名になるでしょう。

骨折の程度や被害者の年齢から、ギプスで固定するのか、針金や金属板で固定するのか治療方法が選択されます。

手首骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 手首が曲がらない(機能障害)
  • 形が変わってしまった(変形障害)
  • しびれ、痛み(神経症状)
考えられうる後遺障害等級
部位 障害 後遺障害等級
手首 機能障害 8級、10級、12
変形障害 7級、8級、12
神経症状 12級、14

※片手・両手に残った症状により等級は異なる

偽関節とは、骨がうまくくっつかずに、実際には関節ではないところが関節のようになってしまうことをいいます。

偽関節部分は異常可動性をもつので、硬性補装具を必要とする場合も出てきます。その結果、運動障害につながる場合も考えられます。

手首だけででなく、肘や肩関節にまで動かしづらさがおよんでいる場合は、さらに上位の後遺障害等級認定を受けることにもなります。

足の骨折①大腿骨骨折

大腿骨骨折は、歩くことにも大きく影響します。

大腿骨骨折となってしまった場合、交通事故すぐの仕事復帰は難しいでしょう。

大腿骨は非常に大きな骨で、大腿骨の中のどの部分を骨折するかで症状が変わります。

大きく骨折箇所は3つに分けられます。

  1. ① 頸部
  2. ② 転子下
  3. ③ 骨幹部

いずれも歩行は困難になりますが、股関節が動かせなかったり、足が異常な可動域を持ってしまうなど、症状の出方が異なるようです。

また、大腿骨の頸部を骨折した場合は人工骨頭に置き換える手術が行われることもあります。

大腿骨骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 脚を切断せざるをえない(欠損障害)
  • 人工骨頭への置換
  • 脚が動かしづらい(可動域の制限)
  • 脚が短くなった、変形した
  • しびれ、痛み(神経症状)
  • 傷跡がのこった(醜状)
考えられうる後遺障害等級
障害 後遺障害等級
欠損 4
人口骨頭 8級、10
可動域制限 6級、8級、10級、12
運動障害(偽関節) 7級、8
短縮・変形 8級、10級、12級、13
神経症状 12級、14
傷あと 12級、14

※片足・両足に残った症状により等級は異なる

足の骨折②足首骨折

次のような診断を受けたら、足首骨折の可能性があります。

  • 足関節骨折
  • 踵骨骨折(しょうこつ)
  • 距骨骨折(きょこつ)

痛みやしびれ、変形などが残ってしまう可能性があります。

足首骨折の後遺障害として認定される傾向にある症状は以下の通りです。

考えられる症状
  • 曲がらない(機能障害)
  • 脚が短くなった
  • 偽関節が残った、変形した
  • しびれ、痛み(神経症状)
  • 傷跡が残った
考えられうる後遺障害等級
障害 後遺障害等級
可動域制限 8級、10級、12
短縮 8級、10級、13
偽関節 7級、8
変形 12
神経症状 12級、14
傷あと 12級、14

※片足・両足に残った症状により等級は異なる

まとめ

自動計算の「慰謝料計算機」も便利

ここまでお読みいただきありがとうございました。

「あなたの慰謝料」がいくらになるのか気になる方は、慰謝料計算機を使ってみませんか。入通院慰謝料などの計算はわずらわしいので、自動計算機をおすすめします。

慰謝料計算機で分かる結果は、弁護士基準に基づいています。

自賠責保険の基準や任意保険の基準とは異なりますので、注意が必要ですね。

骨折の慰謝料について

骨折の慰謝料は

  • 入院、通院、治療に対する慰謝料 = 入通院慰謝料
  • 後遺障害に対する慰謝料 = 後遺障害慰謝料

の2つに分けることができます。

さらに、慰謝料自体も損害賠償の一部にすぎません。

仕事を休んだ場合の補償、後遺障害が残ったことへの逸失利益など、請求すべき費目はたくさんあります。

もっと詳しく「休業損害」や「逸失利益」が知りたい方は、関連記事も併せてお読みください。

交通事故で骨折したときの慰謝料に関するQ&A

骨折の慰謝料に相場はある?

相場はあります。骨折で受けとる慰謝料には入通院慰謝料後遺障害慰謝料があります。入通院慰謝料後遺障害慰謝料には、3つの算定基準があります。その基準によって、同じ怪我でも慰謝料の金額が変わってきます。

骨折でもらえる2つの慰謝料

後遺障害に認定されると慰謝料は増える?

後遺障害に認定されることで、後遺障害慰謝料の請求が可能になります。請求できる費目が増えるので、後遺障害に認定されると最終的に受けとるトータルのお金は増額します。後遺障害は1~14級の後遺障害等級に分かれており、後遺障害等級ごとに基準額が定められています。何級で認定されるかも慰謝料を左右する重要ポイントなのです。

後遺障害認定されると慰謝料は増額

後遺障害慰謝料の相場は?

後遺障害慰謝料は、1級から14級までの後遺障害等級によって一定の基準が定められています。そして、各等級の後遺障害慰謝料は、3つの基準(自賠責保険の基準・任意保険の基準・弁護士基準)によって金額が異なっています。詳細は下記よりご確認ください。

後遺障害慰謝料の相場

頭がい骨骨折ではどんな後遺障害が残る?

頭がい骨骨折は、非常に重篤な後遺障害が残る恐れがあります。脳損傷(脳内出血・脳挫傷)が起こっているなら、特に注意が必要で、高次脳機能障害/麻痺/感覚障害などが後遺障害として残る可能性があります。また、受傷の部位や程度でもさまざまな症状が考えられるでしょう。

頭部・頸部の骨折① 頭がい骨骨折

鎖骨骨折ではどんな後遺障害が残る?

鎖骨骨折では、肩の可動域が制限される/変形・偽関節が残った/しびれ・痛みを感じる、などの後遺障害が残る可能性があります。偽関節とは、骨がうまくくっつかずに、本当は関節ではないところが関節のようになってしまった状態をいいます。

胸の骨折:鎖骨骨折

胸椎圧迫骨折ではどんな後遺障害が残る?

胸椎は背骨を構成する骨(脊柱)のひとつです。脊柱の変形・運動障害/荷重機能障害/膀胱の機能障害/麻痺/しびれ・痛みなどの神経症状、などが後遺障害認定される可能性があります荷重機能障害とは、自分の力だけで身体を支えることが困難になった状態をいい、自賠責保険の基準では6級・8級に相当するとされる重い後遺障害です。

背中の骨折:胸椎圧迫骨折

大腿骨骨折ではどんな後遺障害が残る?

大腿骨は大きな骨で、骨折箇所は、① 頸部、② 転子下、③ 骨幹部と、大きく3つに分かれます。大腿骨骨折によって、脚を切断せざるをえない(欠損障害)/人工骨頭への置換/脚が動かしづらい(可動域の制限)/脚の短縮・変形/しびれ、痛み(神経症状)/傷跡がのこった、などの後遺障害が考えられます。

足の骨折① 大腿骨骨折

「治療/症状」の関連記事

「通院」の関連記事