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交通事故の慰謝料|歯が折れた!欠けた!損をしない慰謝料計算の方法

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交通事故の慰謝料|歯が折れた!欠けた!損をしない慰謝料計算の方法

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交通事故の慰謝料について、「歯」の折れや欠けをテーマにしています。

歯に関する慰謝料のポイントは何本折れたり欠けたりしたかということです。

本数にも注目しておきましょう。

交通事故で歯が折れた…慰謝料はどう計算する?

慰謝料は「2つ」・基準は「3つ」

このイラストは交通事故の損害賠償金の内訳イメージです。

交通事故損害賠償の内訳

イラストの中には、「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」の2種類があります。

交通事故の慰謝料とは、被害者の精神的苦痛に対して支払われる金銭です。

「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」では、どの精神的苦痛に対して支払われるかが違うのです。

入通院慰謝料

交通事故の治療のために入院したり、通院したりしなくてはいけない精神的苦痛に対して支払われる慰謝料のことです。

後遺障害慰謝料

交通事故の結果、後遺障害が残ったという精神的苦痛に対する金銭的補償のことです。

歯の折れや欠けは、処置を施した本数がポイントです。

慰謝料を算定する基準

慰謝料を算定する基準は3つ存在します。

同じ交通事故であっても、慰謝料計算に使う基準が違えば、金額も変わってくるものです。

  1. ① 自賠責保険の基準
  2. ② 任意保険の基準
  3. ③ 弁護士基準

どのように違うのか、具体的にみてみましょう。

歯の折れ・欠け|慰謝料計算式

慰謝料には「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」があると説明してきました。

後遺障害慰謝料は後遺障害が認められた場合のみ請求できる慰謝料になります。

入通院慰謝料は、ケガの治療のための通院で請求が可能になりますので、より多くの人が該当する慰謝料は「入通院慰謝料」と言えるでしょう。

そこで、まずは歯が折れたり欠けたりしたときの慰謝料のうち入通院慰謝料から解説していきます。

▼後遺障害慰謝料を知りたい人は、記事の後半をお役立てくださいね。

自賠責保険の基準

入院日数 × 4200円 + 通院期間(実治療日数 × 2) × 4200円

あるいは

入院日数 × 4200円 + 通院期間 × 4200円

通院期間は2つの求め方がありますが、少ない方が採用されます。

具体的な計算例は後述しています。一緒に計算してみましょう!

任意保険の基準

以前は、広く公開された統一基準がありました。

現在は各保険会社により異なり、非公開とされています。

しかし、今でも以前の「旧任意保険支払基準による入通院慰謝料」を参考にしている傾向にはあるようです。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

弁護士基準

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

この表に基づいて算定します。

弁護士が交渉に使ったり、裁判でも用いられる基準です。

【通院1ヶ月】歯の怪我の慰謝料

入院なしの場合は、このようになります。

通院1ヶ月

自賠責保険の基準

  • 実際の通院日数が14日以下→4,200円 ✖ 実際の通院日数✖2
  • 実際の通院日数が15日以上→4,200円✖30日 =126,000円

旧任意保険基準126,000円

弁護士基準190,000円

自賠責保険の基準は通院期間に対する実際の治療日数の割合が低ければ、慰謝料は下がってしまいます。

通院1ヶ月の場合、実際の治療日数が14日以下になると慰謝料は減っていきますので注意が必要です。

【通院4ヶ月】歯の怪我の慰謝料

入院1ヶ月、通院4ヶ月の場合はこのようになります。

入院1ヶ月、通院4ヶ月

自賠責保険の基準

  • 実際の通院日数が59日以下→4,200円 ✖(30+ 実際の通院日数✖2)
  • 実際の通院日数が60日以上→4,200円✖150日 =630,000円

旧任意保険基準693,000円

弁護士基準1,300,000円

【通院6ヶ月】歯の怪我の慰謝料

入院4ヶ月、通院6ヶ月の場合はこのようになります。

入院4ヶ月、通院6ヶ月

自賠責保険の基準

  • 実際の通院日数が89日以下→4,200円 ✖ (120+ 実際の通院日数✖2)
  • 実際の通院日数が90日以上→4,200円✖300日 =1,260,000円

旧任意保険基準1,348,000円

弁護士基準2,390,000円

この場合、自賠責保険の基準による計算結果は126万円となります。

注意したいのは、自賠責保険の保険金は傷害部分の上限が120万円と定められていることです。

ですから、120万円を超えている部分は相手方の任意保険会社からの保険金として受けとることになるでしょう。

あるいは、相手が任意保険に加入していない場合は、相手本人に支払いを求めていくことになります。

歯の怪我の慰謝料|増える場合がある?

後遺障害認定=慰謝料は増える!

入通院慰謝料は、入院や通院の期間、実際に治療に通った日数などで計算します。

後遺障害慰謝料は後遺障害に認定されたら請求が可能な慰謝料です。

後遺障害に認定されなければ受けとれません。

つまり後遺障害に認定されることで、受けとるお金の費目が増えるから、自然とトータルの金額も増えることがわかります。

後遺障害等級は1級から14級まであり、後遺障害に認定されるということは「あなたの後遺障害等級は〇級です」と認められるということです。

歯の後遺障害認定で重要なのは歯科補綴(ほてつ)を施した歯の本数です。

歯科補綴とは

歯の折れ・欠けが起こっている部分に、入れ歯・クラウンをかぶせるなどして、歯の働きを補うこと。

そして

  • 歯を完全に失った場合
  • 歯冠部(歯の白い部分)の4分の3以上の体積を補綴した場合

いずれかの状態の歯に対して歯科補綴を行った数で、後遺障害認定される等級が分かりますよ。

ちなみに、乳歯や親知らずは折れ・欠けの本数に半含まれません。

歯の怪我|後遺障害等級と後遺障害慰謝料は?

歯の怪我の後遺障害等級

それでは、歯の後遺障害認定の定義を見ていきましょう。

歯の後遺障害認定
等級 内容
1014 14歯以上に歯科補綴を加えたもの
114 10歯以上に歯科補綴を加えたもの
123 7歯以上に歯科補綴を加えたもの
135 5歯以上に歯科補綴を加えたもの
142 3歯以上に歯科補綴を加えたもの

本数の中には、交通事故の治療のために抜歯せざるを得なかったり、4分の3以上の歯冠部を除去しなくてはいけないなどを理由に補綴されても対象となります。

1本の歯に「ブリッジ」をするなら、その隣の歯の両側も削らなくてはいけません。

そうして削った両隣の歯が、歯冠部の4分の3以上の体積であれば1本+2本で計3本が歯科補綴対象となります。

14級2号に該当しうるものです。

歯の怪我の後遺障害慰謝料

歯の折れ・欠けで認定される可能性がある後遺障害等級は、10級から14級まであります。

それぞれの後遺障害慰謝料を下表にまとめました。

後遺障害慰謝料の3基準
等級 弁護士基準 任意保険基準※1 自賠責基準
10 550 200 187
11 420 150 135
12 290 100 93
13 180 60 57
14 110 40 32

※1 旧任意保険支払基準を参照、現在は保険各社が独自に設定

※2 慰謝料の単位は万円

慰謝料計算機であなたの慰謝料を知ろう!

慰謝料計算機を使えば、あなたの慰謝料がすぐ分かりますよ。

簡単な情報入力だけで、入通院慰謝料なども面倒な手計算不要です!

慰謝料計算機の結果は、弁護士基準に基づいています。

加害者側から提案を受ける金額とは異なりますので、注意が必要です。

まとめ

交通事故で歯が折れたり欠けたりしたとき、慰謝料を決めるポイントは2つあります。

  1. ① 歯科補綴をした本数
  2. ② 歯科補綴をした体積

これらで認定されうる後遺障害等級が定まり、後遺障害慰謝料の目安も算定できるようになります。

正しい知識を身に着けて、損をしない慰謝料獲得に向けて一歩前進しませんか?

交通事故での歯の折れ・欠けの慰謝料に関するQ&A

歯の折れや欠けで通院したら慰謝料はもらえる?

歯の折れや欠けで入院・通院した場合、入通院慰謝料をもらうことができます。入通院慰謝料には、① 自賠責保険の基準、② 任意保険の基準③ 弁護士基準と3つの算定基準があり、それぞれで慰謝料の金額は変わります。また、歯の折れ・欠けは後遺障害に認定される可能性があります。認定を受けると、後遺障害慰謝料を受けとることができます。

慰謝料は「2つ」・基準は「3つ」

歯の折れ・欠けで1ヶ月通院したら慰謝料はいくら?

歯の折れ・欠けで1ヶ月通院した場合の慰謝料は、次の通りです。自賠責保険の基準で算定すると、通院日数14日以下なら4200円✖実際の通院日数の2倍/通院日数15日以上なら126000円です。弁護士基準で算定すると190000円です。任意保険基準は現在非公開のため正確には分かりませんが、以前に使われていた共通基準によると126000円です。弁護士基準で算定する時、最も慰謝料は多額になります。

<通院1ヶ月>歯の怪我の慰謝料

歯の折れ・欠けは後遺障害認定される?

歯の折れ・欠けに対しては、歯科補綴(しかほてつ)といって、入れ歯やクラウンをかぶせることで歯の働きを補います。後遺障害認定される基準は、① 歯を完全に失った場合、② 歯冠部(歯の白い部分)の4分の3以上の体積を補綴した場合のいずれかの本数で判断されます。ちなみに、乳歯・親知らずは本数には含まれませんので、注意が必要です。

後遺障害認定=慰謝料は増える!

歯の折れ・欠けで認定される後遺障害等級は?

歯の折れ・欠けで歯科補綴(しかほてつ)をおこなった本数によって、後遺障害等級が決まります。歯の後遺障害は10級・11級・12級・13級・14級と幅広く、3歯以上に歯科補綴をおこなっている場合、後遺障害認定を受けられる可能性があります。10級14号:14歯以上への歯科補綴/11級4号:10歯以上への歯科補綴/12級3号:7歯以上への歯科補綴/13級5号:5歯以上への歯科補綴/14級2号:3歯以上への歯科補綴とされています。

歯の怪我の後遺障害等級

歯の折れ・欠けで認定される後遺障害慰謝料は?

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級によっておおよその目安が決まります。後遺障害慰謝料の算定基準は、① 自賠責保険の基準、② 任意保険の基準、③ 弁護士基準と3つあり、同じ後遺障害等級でも金額は変わります。例えば、後遺障害10級なら弁護士基準:550万円、旧任意保険基準:200万円、自賠責保険の基準:187万円です。そのほかの等級は下記よりご確認ください。

歯の怪我の後遺障害慰謝料

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