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自営業・個人事業主|交通事故慰謝料いくらもらった?相場を解説

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自営業・個人事業主|交通事故慰謝料いくらもらった?相場を解説

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「自営業・個人事業主では交通事故による慰謝料はいくらもらったのか…」

交通事故の示談交渉で受け取れる金額相場がどのくらいなのか知りたくても、聞ける人が周りにいないとお困りではないですか?近くに事故経験者がいたとしても、お金のことは気軽に質問しにくいかもしれません。

自営業・個人事業主の慰謝料相場は判例で分かる?

慰謝料は損害賠償の種類の一つ?

入通院慰謝料・後遺障害慰謝料は3基準別に金額がバラバラ?

自営業・個人事業主のケースにおける交通事故慰謝料の疑問をひも解いていきたいと思います。

自営業・個人事業主の交通事故慰謝料の相場調査

民事裁判における損害賠償請求事件の判決(判例)から、自営業・個人事業主の方がいくらもらったのか、慰謝料相場を調査しました。

事例①自営業・個人事業主|傷害を負った

被害者が乗る自動車にタクシーが追突し、傷害を負った事例を紹介します。

①自営業・個人事業主の慰謝料
<判例の概要>
赤信号に従い停止していた自動車に前方不注意のタクシーが追突し、頚椎捻挫・右肩関節捻挫・腰部捻挫などの傷害を負い、治療費・通院慰謝料などの損害賠償が認められた事案
内訳 金額
治療費①(整形外科) 90040
治療費②(薬局) 34480
治療費③(整骨院) 263829
交通事故証明書の取得費用 540
入通院慰謝料 530000
小計 918889
既払い金 123360
弁護士費用 79500
合計 875029

東京地方裁判所 平成29年(ワ)第6441号 損害賠償請求事件(交通事故) 平成30年3月14日

後遺障害には認定されておらず、症状固定までの治療費や入通院慰謝料などの合計が損害賠償として認められた判例です。治療費に関しては、医師の指示のない整骨院の施術でかかった費用は3割を限度とされたのがポイントです。

事例②自営業・個人事業主|後遺障害14級

事故当時、鈑金の自営業を営んでいた方が運転する自動車と自動車が衝突し、後遺障害を負った事例を紹介します。

②自営業・個人事業主の慰謝料
<判例の概要>
赤信号に従って停止中の自動車に自動車が追突し、外傷後遷延性疼痛・脳脊髄液減少症などの後遺障害14級が残る傷害を負い、後遺障害慰謝料などの損害賠償が認められた事案
内訳 金額
治療費 861352
交通費 35660
休業損害 474380
自営業の固定経費 456504
逸失利益 198845
入通院慰謝料 1060000
後遺障害慰謝料 1100000
小計 4186741
既払い金 1611552
弁護士費用 300000
合計 2875189

名古屋地方裁判所 平成26年(ワ)第5145号 損害賠償請求反訴事件 平成29年11月8日

症状固定までにかかった治療費や入通院慰謝料、後遺障害認定による後遺障害慰謝料・逸失利益などの合計が損害賠償として認められた判例です。

事例③自営業・個人事業主|後遺障害12級13号

事故当時、自営業を営んでいた方が自転車で走行中に自動車と衝突し、後遺障害を負った事例を紹介します。

③自営業・個人事業主の慰謝料
<判例の概要>
自転車が自動車と衝突し、右膝の痛みとして後遺障害14級が残る怪我を負い、後遺障害慰謝料などの損害賠償が認められた事案
内訳 金額
治療費関係費 682910
通院交通費 18392
勤務関係交通費 認められない
休業損害 認められない
逸失利益 1814647
入通院慰謝料 1100000
後遺障害慰謝料 2800000
小計 6415949
過失相殺等の控除 4623675
遅延損害金 263647
弁護士費用 200000
合計 2255921

大阪地方裁判所 平成29年(ワ)第10923号 損害賠償請求事件 平成30年12月18日

症状固定までの治療費・入通院慰謝料、後遺障害に認定されたことによる後遺障害慰謝料・逸失利益といった項目の合計が損害賠償として認められた判例です。もっとも20%の過失割合が認められたため、その分は損害賠償から減額されています。

交通事故の慰謝料と損害賠償の内訳

慰謝料は損害賠償の種類のひとつ

交通事故の慰謝料というと事故で受けた損害のすべてを補償する金銭というイメージがあるかもしれませんが、正確には違います。交通事故における慰謝料は、治療費や休業損害などと同様に損害賠償の種類のひとつです。慰謝料は、交通事故によって受けた精神的苦痛に対して支払われる補償のことです。

交通事故の損害賠償

内訳の解説

内容
入通院慰謝料 入通院による精神的苦痛への補償
後遺障害慰謝料 後遺障害による精神的苦痛への補償
死亡慰謝料 死亡したことによる精神的苦痛への補償
治療費 怪我の治療にかかった費用
交通費 怪我の治療のために通院でかかった費用
休業補償 怪我で休業した期間の収入補償
逸失利益 後遺障害で将来的に見込まれる減額した分の収入補償

交通事故の相手方や保険会社から示談金の提示を受ける前に、慰謝料をはじめとした損害賠償全体の金額についてある程度の目安を知っておいた方がいいと思います。とはいえ損害賠償の項目を一つず計算していくのは手間がかかりますし、計算方法を知らなければ計算することさえできません。

そこで、損害賠償を簡単に自動計算してくれる計算機を用意しました。

年齢・年収・後遺障害等級などの項目を入力すれば、損害賠償を自動で計算します。気軽にお試しください。

3基準別相場|入通院慰謝料・後遺障害慰謝料

交通事故の慰謝料は、3つある算出基準のなかから一つが採用されて金額が決まります。3基準はそれぞれバラバラの金額が設定されているので、用いる基準によって最終的に得られる金額は大きく異なります。

3つの算出基準
  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士基準

3基準のうち弁護士基準による算出が最も高額です。ここからは、算出基準ごとにどのくらい金額に差があるのか、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料で確認してみたいと思います。

入通院慰謝料の相場

入通院慰謝料は、怪我の治療のために入通院した治療期間の合計で金額が決まります。通院を1ヶ月・3ヶ月・5ヶ月・7ヶ月・9ヶ月したケースの慰謝料相場をまとめました。こちらの表をご覧ください。

入通院慰謝料の一例

自賠責基準(自賠)/任意保険基準(任意)/弁護士基準(弁護士)

自賠* 任意 弁護士
軽症 重症
1ヶ月 12.6 12.6 19 28
3ヶ月 37.8 37.8 53 73
5ヶ月 63 56.7 79 105
7ヶ月 88.2 70.6 97 124
9ヶ月 113.4 81.9 109 139

単位は万円
* 通院日数を月の半分以上で計算。(1ヶ月なら15日以上、3ヶ月なら45日以上の通院です。)

関連記事では入通院慰謝料についてさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級ごとに金額が決まります。症状の程度や重さに応じて1~14段階の等級で区分されています。等級ごとに金額相場をまとめました。こちらの表をご覧ください。

後遺障害慰謝料の一覧表

自賠責基準(自賠)/任意保険基準(任意)/弁護士基準(弁護士)

自賠 任意*² 弁護士
1 1600 1900 2800
1100
2 1163 1500 2370
958
3 829 1250 1990
4 712 950 1670
5 599 750 1400
6 498 600 1180
7 409 500 1000
8 324 400 830
9 245 300 690
10 187 200 550
11 135 150 420
12 93 100 290
13 57 60 180
14 32 40 110

単位は万円
*¹ 介護を要する場合
*² 旧任意保険の支払基準

関連記事では後遺障害慰謝料についてさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

まとめ

自営業・個人事業主が交通事故にあった場合に支払われる慰謝料がどのくらいか、判例など確認して調査してきました。慰謝料についての理解は深まったでしょうか。

示談の前に、判例を確認して情報を仕入れることは大切ですがあくまで目安としてお考えください。被害にあわれた方の個別の事情を丁寧に反映することが、損害賠償の算定においては非常に重要になります。いくら事例をたくさん見てもピッタリ当てはまる金額が見つかるとは言えません。お悩みの状況に照らした、具体的な金額を知りたいという方は、交通事故の解決実績が豊富な弁護士に問い合わせることをおすすめします。

自営業・個人事業主|交通事故の慰謝料Q&A

損害賠償の種類のひとつが慰謝料?

慰謝料は損害賠償の種類のひとつです。慰謝料とは、交通事故によって受けた精神的苦痛に対して支払われる補償のことです。損害賠償の内訳には、慰謝料(入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料)・治療費・交通費・休業補償・逸失利益などの項目が主にあげられます。

慰謝料は損害賠償の種類のひとつ

自営業・個人事業主の入通院慰謝料の相場は?

入通院慰謝料は、入院や通院した治療期間の合計で金額が決まります。また、算定に用いる基準によっても金額が変わってきます。たとえば、9か月間通院した場合の入通院慰謝料は、自賠責基準:113.4万円、任意保険基準:81.9万円、弁護士基準:139万円(重症)となります。

入通院慰謝料の相場

自営業・個人事業主の後遺障害慰謝料の相場は?

後遺障害慰謝料は、認定を受けた後遺障害の等級で金額が決まります。また、算定に用いる基準によっても金額が変わってきます。たとえば後遺障害9級の場合の後遺障害慰謝料は、自賠責基準で245万円/任意保険基準で300万円/弁護士基準で690万円、となっています。

後遺障害慰謝料の相場

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