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判例番号83
平成元年4月11日
最高裁判所

過失が大きいと労災保険給付金以上はもらえない?

基本情報

判決日時 平成元年4月11日
裁判所 最高裁判所
事件番号 昭和63年(オ)第462号

事故の内容

事件概要 被害者の運転する車と加害者の運転する車が衝突し、被害者が傷害を負いました。
場所 交差点
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 被害者
被告 加害者 ,自動車の所有者
請求内容 損害賠償
・原告は労災保険から休業給付金を受け取っていました。

争点と結論

主な争点 損害賠償額から休業給付金等の額を控除してから、過失相殺をするのか。または、過失相殺を予め行った上で、休業給付金等の額を控除するのか。
判決文抜粋
事故により被害を受けた労働者に過失があるため損害賠償額を定めるにつきこれを一定の割合で斟酌すべきときは、保険給付の原因となった事由と同一の事由による損害の賠償額を算定するには、右損害の額から過失割合による減額をし、その残額から右保険給付の価額を控除する方法によるのが相当である。
ポイント 例えば1000万円の損害賠償額があるとして、まず被害者の過失3割にあたる300万円を控除します。その後に保険給付の価額800万円を控除することになるのです。この立場に立つと被害者は一銭も損害賠償を受け取ることができなくなります。つまり、判例の立場は被害者にとって不利なものと言えるでしょう。