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判例番号70
平成5年4月15日
大阪高等裁判所

評価損について損害賠償をするのは難しい?

基本情報

判決日時 平成5年4月15日
裁判所 大阪高等裁判所
事件番号 平成4年(ネ)第1038号・第1045号

事故の内容

事件概要 加害者の運転する車は、対向車線に進出し、被害者の運転する車に衝突した結果、被害者の車を破損させました。
場所 一般道
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 被害者,被害者の運転していた車の所有者
被告 加害者
請求内容 損害賠償
・被害車両の修理費として、197万円が必要となりました。 ・被害車両を修理しても、車の機能は低下したままであるとの証明はありませんでした。

争点と結論

主な争点 評価損は損害に含まれるか。
判決文抜粋
修理完了後も自動車の性能、外観等が事故前よりも劣つたまま元に戻らないこと、…時の経過とともに使用上の不便及び使用期間の短縮などの機能の低下が現れやすくなつていることを認めるに足りる証拠はない。…本件事故のための減価額が39万3200円であることを証明していることが認められるけれども、…それは潜在的・抽象的な価格の減少にとどま(る)。
ポイント この裁判例は、①修理後も自動車の外観や機能が事故前よりも劣ったまま元に戻らないこと、または時の経過とともに機能の低下が現れやすくなっていること②被害車両に現実の損害が発生したものと認められることの2つの要件を満たせば、評価損も損害賠償額に含まれると判示しました。