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判例番号68
平成20年9月30日
名古屋高等裁判所

大事なペットが事故にあったら損害賠償はできる?

基本情報

判決日時 平成20年9月30日
裁判所 名古屋高等裁判所
事件番号 平成20年(ネ)第483号

事故の内容

事件概要 加害者の運転する自動車が、被害者の運転する自動車に追突し、同乗していたペットに怪我を負わせました。
場所 交差点
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 被害者
被告 加害者,加害者の雇用主
請求内容 損害賠償
・被害者の飼い犬は、怪我を負った後、後肢麻痺等の症状が残りました。

争点と結論

主な争点 (1) ペットが後遺症を負った場合において、いかなる範囲で損害賠償が認められるか。 (2) ペットが傷害を負った場合、慰謝料請求が認められるか。
判決文抜粋
(1) 生命を持つ動物の性質上、必ずしも当該動物の時価相当額に限られるとするべきではなく、当面の治療や、その生命の確保、維持に必要不可欠なものについては、時価相当額を念頭に置いた上で、社会通念上、相当と認められる限度において(認められる)。 (2) 財産的損害に対する損害賠償のほかに、慰謝料を請求することができるとするのが相当である。
ポイント この裁判例は、損害賠償額について、ペットの販売価格だけでなく、その後にかかる治療費についても損害賠償価格に含まれると判示しました。また、ペットに後遺症が残った場合に、死亡した場合に近い精神的苦痛を飼い主が被ったと評価できる場合には、慰謝料請求もすることができると判示しました。