交通事故慰謝料の相場|内訳や基準を理解していくらもらえるか確認しよう!
相場
事故を目撃したショックを理由として損害賠償請求はできません。
判決日時 | 平成19年10月9日 |
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裁判所 | 京都地方裁判所 |
事件番号 | 平成18年(ワ)第2513号 |
事件概要 | 加害者の運転する車が、被害者を轢過し、被害者は死亡しました。 |
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場所 | 駐車場 |
被害者 | 人 |
加害者 | 車 |
原告 | 被害者の父親X1 ,被害者の母親X2,被害者の姉X3 |
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被告 | 加害者Y |
請求内容 | 損害賠償 |
・X1は衝突地点から14.2m離れた地点で事故を目撃していました。 ・X2及びX3は事故直後の被害者の変わり果てた姿を目撃していました。 ・Yは交通違反歴が12件あり、事故当時、3回目の運転免許停止中でした。 ・本件の事故の後、X1・X2はPTSDとの診断を、X3は神経症との診断を受けました。 ・X1、X2、X3は固有の慰謝料請求及び懲罰的損害賠償の請求を求めました。 |
主な争点 | (1) 事故を目撃したショックは、損害にあたるか。 (2) 懲罰的損害賠償請求は認められるか。 |
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判決文抜粋 |
(1) 本件事故に直接巻き込まれたものではなく、本件不法行為の直接の被害者ではないから、原告らが精神疾患に罹患したことによる損害は、本件事故による損害とみることはできない。
(2) 不法行為の当事者間において、被害者が加害者から、実際に生じた損害の賠償に加えて、制裁及び一般予防を目的とする賠償金の支払を受け得るとすることは…できない。 |
ポイント | 第一に、事故を目撃したことによるショックを理由として、損害賠償請求をすることはできないと判示しました。もっとも、民法711条に基づく損害賠償額の算定の考慮要素としています。 第二に、被害者が被った不利益を填補することを超えて、加害者に対する制裁として損害賠償請求をすることはできないと判示しました。 |