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判例番号11
平成20年9月12日
最高裁判所

加害車両所有者の子の友人が起こした事故であっても、車を所有する親に賠償を請求できる場合がある!

基本情報

判決日時 平成20年9月12日
裁判所 最高裁判所
事件番号 平成19年(受)第1040号

事故の内容

事件概要 普通貨物自動車に加害者運転の自動車が追突。加害者運転の自動車に同乗していた被害者が顔面に傷害を負いました。
場所 一般道
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 被害者
被告 保険会社Y
請求内容 保険金
本件事故は、被害者の友人Aが被害者の父親B所有の自動車に同乗してバーに赴き、被害者とともに飲酒。 その後、寝込んでいる被害者を乗せてAが本件自動車を運転し追突事故を起こしたという事案です。 被害者はBが自賠法3条の運行供用者責任を負うとして、本件自動車を被保険自動車とする保険会社Yに対し、同法16条に基づき損害賠償請求しました。 他にも、以下の事情がありました。 ・被害者は実家に戻っているときにはBの会社の手伝いなどのため本件自動車を運転することを認められていた。 ・被害者は、Aを同乗させた自動車を運転して深夜0時頃にそれぞれの自宅から離れたバーに到着した。 ・被害者は本件自動車のキーをバーのカウンターの上に置いた。 ・被害者によるバーまでの運行がBの意思に反するものではなかった。

争点と結論

主な争点 子の友人による事故につき、加害車両所有者である父が賠償責任を負うか?
判決文抜粋
BはAと面識がなく、Aという人物の存在すら認識していなかったとしても、本件運行は、Bの容認の範囲内にあったと見られてもやむを得ないというべきであり、Bは、客観的外形的に見て、本件運行について、運行供用者に当たると解するのが相当である。
ポイント 本件事実のような関係がある場合は、自動車の運転を直接認めていない者による事故でも、自動車の所有者は損害賠償責任を負います。