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判例番号103
平成5年3月30日
最高裁判所

事故発生について故意があっても、保険金が支払われる場合がある

基本情報

判決日時 平成5年3月30日
裁判所 最高裁判所
事件番号 昭和63年(オ)第757号

事故の内容

事件概要 加害者は被害者が車のドアノブを掴んでいることを知りつつ、車を発進させ、被害者を死亡させました。
場所 一般道
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 被害者の遺族
被告 保険会社
請求内容 保険金請求
・加害者Aは被害者Bと同棲していたCを連れ出すため、車を発進させようとしていた。 ・Aが車を発進させても、Bはドアノブを掴んで並走していました。 ・AはBが転倒し、負傷することを認識していました。

争点と結論

主な争点 保険会社につき、故意免責が適用されるか。
判決文抜粋
傷害と死亡とでは、通常、その被害の重大性において質的な違いがあり、損害賠償責任の範囲に大きな差異があるから、傷害の故意しかなかったのに予期しなかった死の結果を生じた場合についてまで保険契約者、記名被保険者等が自ら招致した保険事故として免責の効果が及ぶことはない
ポイント この判例は、傷害の故意で予期せぬ死の結果が生じた場合には、故意免責は適用されないとしたものです。すなわち事故発生につき故意があったとしても、必ず故意免責されるわけではないということになります。