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判例番号71
平成20年5月14日
大阪地方裁判所

経済的に価値がなくなれば、「損害」に入る?

基本情報

判決日時 平成20年5月14日
裁判所 大阪地方裁判所
事件番号 平成16年(ワ)第6468号

事故の内容

事件概要 加害者Yの運転する自動車が、被害者Aが運転し、K社の荷物を運送していたT社使用の自動車に衝突しました。
場所 一般道
被害者
加害者

裁判の詳細

原告 保険会社
被告 加害者
請求内容 損害賠償
・事故によって、積載物である筆ペンを梱包していたケースは歪んだ上に破損していたり、中にある筆ペンの一部が路上に散乱していました。 ・筆ペンの製造元であるS社は、事故車両に積載されていた筆ペンについて、検品仕分けをすることなく、全損処理をしました。

争点と結論

主な争点 物の滅失は、いかなる場合に認められるか。
判決文抜粋
保険金支払事由である損害とは、当該貨物が交換価値を喪失したことを意味するところ、それは、物理的な損傷による場合のみならず、経済的にみて商品価値を喪失したと評価される状態となった場合をも含むものと解される。
ポイント 事故によって、積載物が物理的にすべて損壊してしまった場合だけでなく、仮にその一部に損壊していない物が含まれていたとしても、その一部を販売して利益を得られないのであれば、それは経済的にみて、すべて損壊しているのと同じであると判断しました。